【浅知恵まる出し】人前で怒るパワハラ上司の醜態 | コミ知恵BLOG

【浅知恵まる出し】人前で怒るパワハラ上司の醜態

職場の人間関係

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怒ると叱るは違う行為、と言われています。

■ 怒るは単に感情の爆発
■ 叱るは、本人の成長など本人のためを思っての行為
筆者
仏教では、自分の欲求が邪魔(妨害)されたとき、人は怒ると説いてます

「怒る」は、怒る側のエゴが働き、「叱る」は相手への慈愛が含まれます。

しかし・・

これは怒る側、叱る側の心の中の話で、受け取る側が「これは怒りだ」「これは叱りだ」と区別してるかと言うと、そうでないケースも多いわけです。

さらに、慈愛をもって叱っても、みんなの前でやっては元も子もないですね。

 

人前で上司が部下を怒る(叱る)ことのデメリット

デメリットは色々ありますが、とくに大きいのは次の3つです。

■ 人前で叱られた部下の、モチベーションを下げてしまう
■ 周囲の人にも、萎縮や恐怖心などの悪影響を与えてしまう
■ 恐怖政治の構造になり、新しい発想や意見、チャレンジが生まれにくくなる

人前で叱られた部下の、モチベーションを下げてしまう

いくら慈愛をもって、叱ってくれたとしても、それが皆の前だと「恥ずかしい」が先行し、「叱ってくれてありがとう」とはなりません。

筆者
あえて「叱る」と表現しましたが、人前でする時点で「叱る」ではく、「怒る」と言っていいでしょう

みんなの前で恥を掻かせる時点で、慈愛の心なんてあるとは言えません!

人が動くときの原動力は、理性でなく感情です。

感情がアクセル、理性はブレーキ役にまわります。

 

上司が叱る中で、せっかく良い心得やアドバイスを投げかけたとしても、それら話の内容は部下の理性で受け取ります。

それを上回る「恥ずかしい」「反発」「恨み」といった、強烈な感情が部下の頭の中にあり、理性は陰に隠れてしまいます。

部下の頭に残るのは、上司から言われた「アドバイス」ではありません。

傷ついた感情です。

 

こんな環境で、モチベーションを保つのは難しくなります。

部下のモチベーションが落ちれば、巡りまわって上司の評価にも悪影響が出ることが解らないのでしょう。

周囲の人にも萎縮や、恐怖心などの悪影響を与えてしまう

人前で怒られたり叱られたりする部下がいれば、それを見せられている周囲の人がいるわけです。

ここでの話は、「いつも特定の誰かだけを、人前で怒る(叱る)」という話ではありません。

その構図は、いじめです。

いじめは見るに堪えませんが、今回の記事テーマとちがうので、ここでは取り上げません。

今回の記事は、ある上司が不特定に誰彼かまわず、人前で怒ったり叱ったりするケースについて書いています。

 

こうして集団の中の権力者が、みんなの前で怒ったり罰をあたえる行為は、見せしめの構図です。

まさに「次は自分かも・・」という、恐怖心を植え付ける行為です。

 

北〇鮮のような、独裁国家が公開処刑をするのと同じです。

集団に恐怖心を植え付け、有無も言わさぬ恐怖政治をつくりあげます。

 

もしかしたら、それが上司の狙いかもしれません。

だとすれば、その上司は、過去に同じ方法で成功体験をしたのかもしれません。

 

恐怖政治は短期的には、手っ取り早く成果を出すことができます。

ただし、必ずどこかで歯車が狂い、長くは続きません。

なぜなら、ここは日本。北〇鮮ではないからです。

 

もっと言うと日本の法律は、労働者が有利に守られている法律になっているからです。

恐怖政治の構造になり、新しい発想や意見、チャレンジが生まれにくくなる

恐怖政治は長くは続かないと言いましたが、誰かが勇気をもって行動に出なければしばらくは、その体制下で我慢することになります。

恐怖政治の弊害は、皆が失敗を恐れるようになること。

つまり皆がみんな、保身にまわるようになります。

 

会議の発言一つとっても、怒られないよう、恥をかかないよう、無難な当たり障りのない発言、イエスマン的発言に留まります。

 

上司の一声で、どう考えても不合理な企画が通ってしまう事態になっても、だれも異議をとなえなくなります。

 

こんな体験が、バカな上司を「成功体験」と錯覚させてしまうのです。

人前で上司が部下を怒る(叱る)ことのメリット

“人前で上司が部下を怒る”ことに、何かしらのメリットはあるのでしょうか。

あるとすれば、怒る上司が短期的にでも部下へのマウンティングが果たされ、恐怖政治で支配できることでしょう。

営業の畑では、このやり方で短期的に効果が出せる場合があります。

 

ただし多くの場合、長期的には破綻し、大きなしっぺ返しが待っています。

誰かがうつ病になり、訴訟を起こされたり・・

部下が結託し、反旗をひるがえしたり・・

 

いずれにせよ、ウィン・ウィンでない関係は、長続きしないものです。

人前で怒る人の人間性と知能指数

人前で部下を怒る上司は、次の三つが当てはまります。

■ 感情がコントロールできない人
■ 人前で叱ることの、デメリットがわかっていない人
■ 自己中心的な人

これらどれかが当てはまるのでなく、3つ全て当てはまる「愚かな人」という可能性が高いです。

感情がコントロールできない人

人はだれでも赤ちゃんや、幼少のとき、自我いっぱいに感情を出し、親に欲求をつたえていました。

大人になるにつれ、遠慮を覚えたり、他人への配慮やマナー、思いやりが育ち、感情を抑えることをするようになります。

 

喜怒哀楽という、感情表現には個人差があります。

なので滅多に怒りを感じない人もいれば、すぐカッとなってしまう根っから短気な人もいます。

「自分は根っからの短気な性格だから・・」と、諦めてしてしまう人もいますが、実はこの「短気」は放置してはいけないんです。

怒りと言う感情は、放置するとどんどん増幅して育ち、手に負えなくなってしまうからです。

筆者
初期仏教では、そのようになってしまった人を「怒りの人」と呼ぶそうです

怒りの感情は、自分を不幸にし、周囲を不幸にし、失敗をまねき、人を遠ざけます。

「怒らない努力」は、諦めることなく続けていく必要があります。

実際に多くの人は、陰で努力をし、もともと短気であっても、TPOをわきまえられるようになったり、怒りを手放すことを覚えています。

皆の前で怒る時点で、TPOをわきまえることすらできていない、不幸に近い所にいる人です。

人前で叱ることの、デメリットがわかっていない人

前述した、「人前で叱ることのデメリット」では、以下のことを挙げました。

■ 人前で叱られた部下の、モチベーションを下げてしまう
■ 周囲の人にも萎縮や、恐怖心などの悪影響を与えてしまう
■ 恐怖政治の構造になり、新しい発想や意見、チャレンジが生まれにくくなる

上記のデメリットは、組織のモチベーションが下がり、パフォーマンスが落ちてくるわけですので、組織にとってのデメリットでした。

組織のデメリットが、自分の首をしめるという話をしました。

 

しかしそれ以外にも、本人へのデメリットはあります。

 

感情が乱れた状態で、理性的な思考を保つのは無理な話です。

こういうタイプに限って、ひどい怒り方をした後「さっきは言い過ぎた、ゴメン」なんて言ってきたりします。

感情がおさまって理性が戻って来たとき、「失敗した~」と気づいて、後悔したり罪悪感に苦しんだりしているんです。

感情を抑えられないあなたにとって、こんな事はよくあるんでしょ?

少しは学習しようよ、大きな坊や君

と諭してあげたくなります。

このような上司は、以下の事を繰り返しています。

怒りに理性を失うタイプの上司
部下を叱る

落ち込んだ部下を見る

罪悪感や後悔が襲う

実は最後の罪悪感や後悔は、怒りに任せた上司にとって、猛烈なパンチとして返ってきています。

叱った上司が、部下をお酒に誘うのも「その辛さ」から来ています。

このように、本人にもデメリットはあるのですが・・

筆者
この罪悪感がわいて来ない人も、少数ながらいるにはいます・・

自己中心的な人

上記のようなデメリットはありますが、本人にとって、とくに自己中であればあるほど魅力的なメリットもあるんです。

 

短期的には、叱る側(パワハラ上司)は、威力によって組織を意のままにすることができます。
つまり会社のパフォーマンスや実績より、自分の居心地や自分の評価の方が大事と考えていれば尚更です。

自己中の度合いが強いと、叱った後の罪悪感もないので、メリットの比重がさらに高まります。

 

自分の権力、存在感を増幅させるために、まさに意図して「公開処刑」をしています。

人前で怒る人への接し方と対策

自分の力、権力、存在感を誇示しようと、人前で叱り、部下を次々「公開処刑」に吊るし上げる上司。

この上司は強い人なのでしょうか?

答えは「ノー」ですよね。

 

本当に強い人は、そんなことはしません。

部下の成長を部下のペースで見守り、待つ度量があります。

部下の失敗を、自分が被る覚悟もあります。

 

話を戻しますが、部下を平然と「みんなの前で公開処刑」にするような上司に対抗するには「被害者の会」を結束し、集団で抗議する方法が効果的です。

ハラスメントにつながるような発言があれば、それを証明する録音データやメモ、発言を承認する仲間がいることを示すと、コロッと態度が改まるケースがあります。

ただし、一筋縄にはいかないタイプもいるにはいますが。

 

仲間や組織に、結託するようなエネルギーがなく、上司に逆らえない環境なら、心身の健康被害が出る前に、その環境を手放すことも考えましょう。

 

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